擁壁リフォーム
既存擁壁を再利用し綺麗にするご依頼を頂いた。昨年(2021年)11月に行ったのと同様の工事(2022年3月20日UP/エレホン#400スーパー)。
既存擁壁では土中だった部分を掘り出し、内側を擁壁として再利用するもの。当然土で隠れる事を想定して作られているので前回同様セパ金具や不要な木枠の凸凹等綺麗ではない。
今回、前回と異なるのは下地補修有りな点。前回は最低限に留めたが今回は出来る限り綺麗にしたいとのご要望。
補修範囲は天端と露出した内側で約30㎡。
今回クラックが1箇所あった事もあり、脆弱下地との密着性を強化する目的で下地補修した後、エポキシ変性カチオン系水性プライマーを塗布した。
カチオンはプラスの電荷を持った陽イオンで、モルタルやコンクリートはマイナスの電荷を帯びていて、磁石の力でより強固な塗装面にする事ができる。
プライマーの乾燥には4時間以上を要する為、補修作業の最後に塗布し、翌日エレホン上塗を行ったが、その際ローラーがこれまでにない程毛羽立った。
加えてエポキシでブロックされたためかエレホンの染み込みが悪くノリ・ノビが悪い。
補修跡を分からなくする為、加水量を抑え濃くした事も原因かもしれないが、兎に角作業性は最悪。
作業性ならハイフレックス5倍希釈がお勧めだ。
さて今回打放し風塗装にしなかったのは理由があり、リフォームで新設のRC擁壁にするよりもリフォーム感を演出するため敢えてシンプルなエレホン美装とした。
シンプルな擁壁に色を添えるのをそこで暮らすご家族に託す。